バユナラフ順応の仕上げ登山
バユナラフ一泊二日登頂プラン
さてー、仕上げの順応登山です
登るのは2年前一番印象に残った山
Vallunaraju5684m
だったはずですが新しい地図には
Wallunaraju5686mって書いてあります
まあどっちにしても発音はバユナラフが近いです
ケチュア語で斧のことだって昨日チャビンツアーんときガイドさんに聞きました
行く足は以前はタクシーを通りで捕まえて交渉したんですが
オトナになったのでソランディーノに往復頼みました
ここ行く道は悪路でやや有名みたいで
ソランディーノは「あすこタクシーじゃ無理です、道悪すぎて」
って言ってました
まあ乾季になってすぐってこと考えると少々お金ケチってもなー
ってのとタクシーとトラブッてもなー(オトナだし)
専用車チャーターっす!
ー06/12ー
朝6:00宿(コンチネンタルって名前)に迎えに来てもらいました
今回は大名登山から一挙に庶民登山へ格下げ
基幹産業の主食はなんと世界に誇る尾西のアルファ米!
これってそろそろ輸出しても売れるかもー
テントはBDの軽量テントなんか目じゃないアライテント
(フライなんて使わんから1.05kgじゃ!参ったか?結露しないし)
ほんでもって例の7.7mmアイスツインロープの試運転もするんで、
アイスクライム道具一式
ゴーライトの60リットルザック目いっぱい
悪路は悪路ですが一昨年よりかマシ
あんときは何度もお客であるワタクシが車押しました
今回は助手席に押す要員が乗っています
(実はタクシーで行けたかも?口論にはなったと思うけど)
途中でゲートがあります なぜか国立公園の入園料とは違います 一人10ソーレス ジサマがゲートオープン
07:33 けど一回も押すことなく無事レフジオ(小屋)に到着
ここで既に4300mもあります
一昨年はその小屋のジサマのお尻についてって降り口がわかったんですが、
毎回そうはいきません
このバユナラフ登山の核心はこの登り口にあります、ホント
看板ぐらい立てとけよー(って言うお前は何様?)
でこれかなーって重荷担いで登っていって(標高差100m以上)
「Sマン、こんなにブッシュないで、ここちゃう」
と降りて
次これかなー、って登っていって
「大明さん、これ以上はザック背負っててのぼれませーん」
ってSマンが泣き言うし
そうですバユナラフって崖の腹巻の上にある山なんです
一見難攻不落
また降りて
都合合計300m近く登ったことになります
費やした時間実に2時間41分!
このまま帰る訳にはいかんし(迎えにくるの明日だし)
順応スケジュール狂ったら取り返すことは不可能
いかに軽量化してるとはいえ
しょぼい夏山縦走並みの重さ背負って神経衰弱やってます
ブルー入りません?
途方にくれかけてたら珍しくも四駆が通りかかって
私が
「バユナラフってどこから登るんですか?」原文ママつまり日本語デス
で運転してたオジサンが
「カーブ二つ戻ったとこに水路があるんでそこの横です
4人がいま登ってるよ」スペイン語をタイメーが意訳
で行ってみたらそれらしい登り口ありました
うー疲れた
10:12 登り始め
合ってるかどうかやや不安だったけど踏み跡がしっかりしてるんで一安心 急登につぐ急登に耐えるとやっとなだらかになります
ここまでは道が急すぎてロバとかは上がってこれません
なだらかになっても楽させてくれなくって
巨大なゴロタ石を縫っていくようなところもあります
12:42 キャンプモレーノ4800m通過
数パーティがテント設営中
13:12 5000m氷河末端に到着
2年前はここでツェルト(簡易テント:早い話ただの防水布)で寝ました
アイゼン装着して頂上目指します
ギア類はこの上では不要なのでデポして荷物減らします
だんだんとしんどくなってきた
あまりにしんどそうなタイメーを見かねて
敬老なSマンは私の荷物の一部を持ってくれました
いやーなんちゅーか特別なシンドサです
心拍数的にはたいしたことないのにしんどい
Sマンは今日絶好調!断然早い
15:30 5410m 「ここで勘弁してくれ」
ってことでテント設営
一昨年のアルパマヨの悪夢を思い出す…
の割にはテント入って和んだら結構元気出ました
食欲はやや少ない程度
尾西のアルファ米と現地購入のマギースープでおじやま、新宿2丁目吐瀉物風ですがまずくはない
おしっこに外出たらワラス夜景がきれいやった
夜半足と手が寒かったなー
象足(羽毛服の靴下版、冷え性の女性にドーぞ)今回持ってこなかったのは失敗
ー06/13ー
真っ暗んなか足音が…
まだ4:50やないの?
キャンプモレーノから空荷でも2時間は掛かると思う
おまえら何時に起きてるんや?(多分02:00頃だと推定)
欧米人ってバカなのか勤勉なのかクソ早いです
一昨年も夜中起こされたし
ヨーロッパアルプスじゃ落石と落氷を避けるためド早朝発は合理的かもしれません
でもねー、ここはアンデスやっちゅーに!
でゾクゾクと団体さんが通過
05:32 「起きたらえーんやろ」ってことで起床
前日のバテバテの割には結構さわやかな朝
またもや吐瀉物風食って
06:47 頂上へ出発
みなさん金魚のフン状態(ガイドさんが確保してロープつながったサマ)
なので結局団体さんをドンドンと抜いていきます
我々が別段早い訳でなく皆さんがまったく初心者だからです
多分旅行の途中のアクセントに5000m以上の登山体験を求めたんでしょう
一ヶ所やや急なとこがあって
アメリカ(だと思う)の若い女性2人が難渋してます
ギャーギャーとウルサイ
上からガイドさんにガッツリとロープで確保されてるんですけどね
ほんとに泣いてるんかもしれないけど
人の不幸は蜜の味なので体力気力充実したタイメーは
その横をアックス一本でスイスイささっと抜きましたわなー
抜いたのはエーけど急な運動したんで
そのあとゼイゼイとあえいどりました(金魚のごとく)
07:40 なんだかんだで結局我々が頂上二番目着
朝クソ早かった組(金魚4人組)とほぼ同時でした
まあロープ確保してると時間掛かるのは仕方ないですが
こんな早く登ってあとどうするん?
真っ暗に登ってあんたらおもろい?
日本の夏山でも似たヨーな現象があって
極々稀に夏山縦走なんぞ行ったらテント場で泊まるでしょ
(人生で二回しかないけど)
そーすっと朝3:00ぐらいからガチャガチャとうるさいグループがいます
ほんで4:00頃出発
夜やっちゅーに!マダ
いまやLEDなんで電池無限に持つけど
風景見れんやん?
理解にくるしむ
なんかクソ早い出発しろってオキテでもあるんでしょうか?
やっぱバカだと思う
で下山
途中で抜いたおっさんと若もの2人組
まだ登ってます
世界一遅い!
なぜか竹の旗まで数本持ってます(ガスったときの道迷い用ですたぶん)
超重装備
使い慣れてそうなルベルソ(んな危険なブツ使うな!)なんぞぶら下げてます
どっかの(英語やった)グループの先輩後輩なんでしょか?
あるいはガイドと客?
最後までわからんペアでした
09:34 5000m氷河末端着
お茶飲んで一服
10:31 アイスクライミングごっこ開始
氷河末端で傾斜が一番立ってるところ探して
下歩くの面倒なので上から回って懸垂下降(重いわたくしから)
懸垂支点は13cmスクリュー2本
初めての7.7mmロープ
BDのXPでも懸垂下降でのブレーキは甘い
荷物背負ってまったくの垂直なら危ないと思う(つまり止まらん)
カラビナで折り返しとかの処置が必要に思えます、ハイ
あー試運転しといてよかった
アイゼンもよく脱げるし(踵のコバの相性悪い)
降りて、さてリードする段でSマンはロープ絡んだの直すので手が張ったみたいでパスります主役のワタクシがリードかっこえー!
実はペルーアンデスじゃ初リード!
2年前はヘロヘロだったのですべてやってもらってました
つまりあんときゃ登ってないに等しい
脆くてやや硬い、ってのがここ(氷河末端)の氷の印象
立ってたらシンドイ氷でしょう
11:59 で後片付けして下りました
13:09 登り口着
世界初公開!これがバユナラフ登り口です
レフジオ(小屋)からカーブ三つ目のちょい手前
横断する暗渠水路の横
腹立つので小屋から登り口までのGPSデータばっちり採っておきました
まさか2年前再度ここ登りに来るとは思ってなかったもんなー
そんときもガーミンGPS使ってたんですが車の中じゃ衛星補足が悪くって
このあたりのデータだけ欠測してたんです
このデータさえあればバユナラフ登山はバッチです
「大明さん、そのデータ売れますよ」
とSマンが言うけど
「おまえナイスな経営センスしちょるなー
まずこの山に来る日本人って聞いたことない(これホンマ)
それに万が一ここに来る日本人がいたとしてもGPS持ってるとは思えん
売るってどこのどいつにや?」
山スキー業界では携帯GPSやっと常識になりましたけど、
山関係では皆無ですねー(歩かないハイカーにならいます←暴言じゃー)
GPSとはかなり前から付き合ってますけど
最近地図読みなんぞしたことないです
ぜーんぶガーミン任せ
せっかく風景よさそうなとこ歩いてるのに
地図と地形特徴とを照合してばっかってビンボ臭くネーっすか?
車来るまでめちゃくちゃヒマなんでお昼寝
上見てたら昼間の月
まだ半月にもなってない
これが満月のときわたしはあのハトゥンウーマ南壁を登っているはずです
15:14 14分遅刻でチャーター車到着
まあ2時間もヒマこいでたんで10分やそこらモーえーわ。
16:45 宿着
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