ハトゥンウーマ

2005年6月27日 (月)

ラウンド最終日

627 ラウンド最終日

6:00朝飯
みんな早く帰りたいんでしょうねー
オムレツは初めてixy_313

お世話になった三人ixy_314

アリエロのおっさんSaturnino Pacsi

ixy_312

コシネロのBonifacio Condri

ixy_315

アリエロ2のおじさん

朝日のアウサンガテixy_317
こっちからって確かにカッコえーっす

ixy_329バリバリに凍った池溏を歩きます
馬も転倒しかけてやばそう

広い谷を登るとならだかな平原ixy_353
遠くにサルカンタイが見えます

どこ歩いても良い気楽な散歩

次第に畑が出てきたり
牧草地に境界の壁が増えてきたり

で、
10:55ティンキ着ixy_404

朝早かったのは
アリエロのおっちゃん
ここから車でクスコ行って
それから引き返すんだから、って思ってたら
「ここで全て支払ってください」だって!
でしゃーないんでドルで支払いました

全て9日分

アリエロが二人
ってことは
2×20×9=360ソーレス

コシネロ
25×9=225ソーレス


20×5×9=900ソーレス

合計1480ソーレス
1ドル=3.23ソーレスとして
459.75≒460ドル支払って

追加のプロパン代ってことで39ソーレス支払って
ここでの支払いはオワリ

おつかれさまでした

これがなんとか持った私の足あんがとねー!ixy_407

チャーターしてもらってる1BOX(160ソーレス)でクスコへ
アーーーー遠い

16:46クスコの宿にたどり着きました(シンド)

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2005年6月26日 (日)

ウピスで温泉!

626ウピスUpisで温泉!

さて今日歩いたら待望の温泉に入れます
アラパ峠ArapaPass越えなければならないけど
朝飯は二人とも通常の量食えてます

8:26さあ出発
Yなりクンのペースが上がらないのでゆっくりです

ハトゥンプカコーチャ湖のあたりは噴出岩(班晶がデカイ安山岩←アンデスから来た名前これほんと!)
なんですがちょい北に進むと集塊岩というかなんというか岩砕の塊に変わりますixy_183
この辺ってカルデラ?
東のソリマニSorimaniって岩塔のある山も気になってixy_162
んーあれって火道やったらどないしょ?
(火道:噴火してきた筒状の道、そこだけ硬い溶岩が残って固まったら岩塔になります、めずらしいけど)

いくつものちいさい湖を越えていくとなだらかなアラパ峠になります
まるで月の砂漠ixy_212

峠を超えると少しずつ池溏が現れてきます

ixy_231んでアウサンガテのとなりの山を見てYなりクンが「白馬だ!」

つまりシロウマの雪形のアンデス版を発見したのです、見事!

13:13ウピス到着

んーー?温泉見当たらんでーー!?
途中ゴボゴボ水が自噴(湧いてる)ところがあってixy_251
一面イオウ臭があったんですが
冷たかった

でアリエロのおっさんに聞いたらVamos!ってことで

湿地全体からジワジワ湧いてる感じの温泉ですixy_279
一番有力な湧き口から水路を経て石垣製浴槽へ

この浴槽の下流側を石と草でせき止めてお湯張りってことですixy_265
わいるどーーー!

浴槽は石垣です
モルタルは使用せず目止めは泥です
しぶーー!

お湯溜まるまでのあいだ
アリエロのおっさん
年季入った足をお湯でふやかしてます

で我々が我慢しきれずお湯入ってるときに
横で石ころでその年季モンのアカをコソゲおとしてます

ixy_274でもまあえっか?ってことでアウサンガテ温泉でパチリ!
カメラ小僧のYなりクンは三脚持参だもんなー

なーんてことしてると
馬の大軍団が!?
10数名が馬に乗って登場

これはティンキからの乗馬ツアー
ここより奥(われわれが来た道)へは行かないみたい
(あとで聞いたらラウンド:一周するツアーもあるんだそうです)

テント見ておろろいた!ixy_289
日本で買ってきた激安4人用テント(2980円!)と瓜二つ
こっちと日本じゃ激安品(ヘッドランプとか)ほぼ同じものが入手可能です
この2年で変わった

晩飯は昨日に引き続いて鶏どしたixy_303

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2005年6月25日 (土)

ハトゥンプカコーチャ湖で一泊

625ハトゥンプカコーチャJatun Pucacocha湖で一泊

朝SマンとYなりクンが下痢腹痛
二人とも陣痛の苦しみな顔してます
なんで?

日頃のオコナイの良い大明は全く問題なし
わたし胃腸弱くはないけどサルモネラに打ち勝つほど強靭でのもありません
なにが違ったのかなー?
隠れてなんか食てないでしょーねー?

朝飯はまともに食ったのは私だけ
ハチミツってこんなに糸引いたかなー
硬いーー
これって水飴増量版??

日頃のオコナイでいうと
Sマンが我々のテントの天井にデカイ穴開けてくれましたixy_399
通気口なんか勝手に作んなって!
本人曰く「朝寒かったんでストーブ手持ちで点けたら一瞬で溶けた」
テント内で火気厳禁って知ってる?だーれも守らんけどねixy_003

ゆっくりと出発
峠までの登りでYなりクンダウン

スンゲーお腹痛いみたい

ixy_016 アリエロのおっさん用意良く鞍付けてくれた馬に乗馬
峠から下りは歩き始めたけどやっぱりムリ
結局ほとんどの行程が騎乗の人に

Sマンも結構シンドそうな顔だけど
昼過ぎからややましになったみたい

初日に出会ったオランダ人カップル以来初めて対向するトレッキンググループに遭遇
しずかなところです、ここ
今クスコじゃお祭りの真っ最中

みんなトレッキングなんかやらんか?
だからかも?

アウサンガテ登頂は峠からならすぐです
標高差たった1200m
頂上近くの稜線が細いのが難点だけど
そこまでは容易なバカ尾根です
南西面のセラックが迫力

12:10ハトゥンプカコーチャJatun Pucacocha湖4600m到着ixy_118
今日はアリエロのおっさんがぴったりと我々に付いてくれました
だから早く到着していたコシネロさん
今日は食堂テント立てるときの最小人員2名が確保できませんでした
コシネロ2は肉買いにいってもらってますしネ
だから今日初めてこのテントの立て方見せてもらえました ixy_119 要するに支柱もって中に潜り込む人とテントのすそにペグ(地面に打つデカイ釘)打つ人がいればよい訳です

SPATZっていうスイスのメーカーですけど
ちょっと小川山用に欲しいなー
中で焚き火出来そうだし強風にも強そう

山側にウピスUpis側から大部隊が来ました
たぶんイタリア人だと思うんですがixy_140
13人に4人用テント12張りってムチャクチャやー
アウサンガテ登るんだそうです

って言ってたらアリエロ2のおっさんが鶏肉もって登場!
れれれ?明日ウピスで待ち合わせじゃなかった?
1日行程早く来てくれました
カンシャー!

晩飯は当然鶏肉ですixy_151
これは運んできた鶏肉をそのまま焼いたんではなく
一度ボイルしてます
生そのままじゃヤバイってことかもしれません

お腹の不調のこと
Sマンは回復
Yなりクンはだいぶマシになったけどもうチョイってとこです

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2005年6月24日 (金)

BCからパンパカンチャPampacanchaへ

624 BCからパンパカンチャPampacanchaへ

4泊したBCを引き払って時計回りに帰ることに

あ”−後ろ振り返ってもしゃーないしね(振り返りまくってるけど・・・)

今このグループにはお肉ありまヘン
食っちゃいました
なのでアリエロ助手のおじさんに反時計回り、つまり来た道を戻ってもらってですねー
このトレッキングの出発点ティンキTinquiで鶏買ってもらって
明々後日6/26最終日のキャンプ地ウピスUpisに持ってきてもらうってことになりました

はじめ肉の話になって
おっさん(アリエロのサトルニーニョさん 言いにくいんで)は
途中の民家でナニやらを買ってクビを切るしぐさをしたんですが
どうもヤギか羊に思えて
ヤギは臭いし羊は毛取るヒツジはうまくないし
ほんでもって鶏好きなんで(私が)
「ポーヨPolloが食いたい」
ってワガママ言い張ったからこうなってしまった

まあ行程的にはどちらも(我々も彼も二泊三日目)同じですけど

8:20 おじさん出発pent_155
20ソーレス分買ってきてくだせー!

で、我々も出発
広い谷間なのでいつまででもハトゥンウーマが見えてますpent_185
何度も何度も振り返りました
(女性にこんだけ未練のこせるんかいな?)
涙拭いて歩くんだー!(アルパカのフンよりくさい?)

この谷には池溏(チトウ:高所で寒くって水捌け悪いとこに出来る)達しています
岩が脆いので崩壊物に細粒分が多いんだと思いますixy_313
花崗岩地帯のワラス北方の谷では池溏は絶対って言ってよいくらい見ません
ワイワッシュだと堆積岩(やっぱり脆い泥岩類)のところに池溏が発達してました
某Sマンがヒザまでその池溏で足洗いました、あ強制的にですけど
(結構泣きそうになってた)
乾燥してることの多いアンデス
池溏の水分は目に優しいんです

広い意味でのパロマニ峠PalomaniPassにさしかかりました
ixy_360Yなり君は登りで結構シンドそう
そろそろ疲れが溜まってきたかもしれません
このトレッキングルートって結構カコクで
4000m以下に一回も下がりません
んで5000m以上の峠が二つもあるし

たぶんリマから飛行機で飛んできて
クスコから即ティンキ入って出発したら
倒れること保障します

今日のテント場は山の中腹というか飛び出した平地というか
とにかく見晴らしだけは良いです
標高4800m
地名は一応パンパカンチャPampacanchaってしましたが
その地名の集落(っていっっても3軒ほどダデ)よりだいぶ峠に登ったところです
遅れてテント場に着いたら
デカイアルパカがドデンと座ってて笑ったixy_365

三人共寝袋乾しixy_376

晩飯はスパゲティトマトソーズケソたっぷり(ケソQueso:チーズ)ixy_387
お肉なしのややベジタリアンです

夜になるとエラク寒い
「そーいやガス缶本番で使った余りあるやん!
燃やそうや、暖房に」
冬用外張り張ってガス燃やしたらあったかいあったかい
なんで思いつかんかったのか不思議というかバカというか

ホカホカでおやすみ

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2005年6月23日 (木)

ハトゥンウーマ敗退

6/23ハトゥンウーマ敗退

ぐっどもーにーん!
HOTEL大明でっせー!pent_035031
6:26スープおじやの朝飯
二人とも食欲はあります
水筒(ペットボトルだけど)に水入れて

「昨日のピッチの先あかんかったら撤退やで」
昨夜結構寝れんかった
ってのは・・・
ハーケン4本、スノーバー2本、スクリュー6本
あんまり氷が無かったのでスクリューで懸垂支点作れそうにないし
ハーケン1本で降りるコンジョー無いんで(1本だと抜けるやん?)
ハーケンだと二回しか懸垂下降できない計算
結構各ピッチ目いっぱい伸ばしてるので
6回の懸垂、つまり6箇所の懸垂下降支点を作る必要があるんです
結構ギリギリの線、手持ちのギアじゃ
昨日の登ってきた道筋ばっかプレイバック
あ、夜中レシプロエンジンの戦闘機のよーな音が
ブーーーーーン!
これ落石の音です
たぶん板状のデカイ落石が回転しながら落ちていったと推定
あとは通常のヒューーーーーン!ってのが数回
「おいSマン、ここにテント張ってよかったやろ
落石関係無いし
やっぱオレって天才!」
ただテント場決めただけなのに朝っぱらからクダラン自慢する大明も性格が良い
しっかし岩陰でなかったら死んでますな、確実

ってことで今日は空荷で7P目登攀
ロープの都合でSマンが昨日の到達地点まで登り返し
8:06
大明猿回し「Sマンどないやー!」pent_037
Sマン猿「タイメーさん んーっと
どっちかっていうとー
登りたくないよーなー」
大明「ってなにがどーなってんねん?」
Sマン「スラブとベルクラですー」
大明「降りヨ!」
(ベルクラ:岩に付いた氷 薄くコーティングされた場合を指す)

懸垂一回目
pent_093支点は7P目の最後にある氷の柱(在ってよかったっす)
ただし幅30cm厚さ10cm
支点一個ケチれました 
ラッキー!

二回目はスノーバーで支点作って一人が懸垂下降
pent_038ロープいっぱいになったらそこでスノーバー設置
上の人間がスノーバー抜いて後ろ向きクライムダウン
これで支点二個目セーブ!

懸垂途中でチャンチャラ音楽が流れてきて
(チャンチャラ音楽:ペルー片田舎で好まれる世界1ワンパターンな音楽
一部の暴言者は音楽とは認めがたいとか言います
天童よしみがミニマムミュージックとコラポしたって感じ
タイメーはこれが苦手、ホント苦手
カセット・CDのジャケットも凄いのが多い
ぴんから兄弟って分かるかなー?)
「ついにオツムイカレたかなー?」(元からでしょ?ってのは無シネ)
岩壁の下見たら赤い米粒が
アリエロのおっさんが見物に来てます

三回目はスクリュー一個残置とアバラコフpent_044
(アバラコフ:氷に二箇所から穴を開けそこにヒモを通して支点にする 実は良く効く)

四回目はスノーバーで支点作ってクライムダウンpent_095

五回目はアバラコフ二個pent_096

六回目がハーケン一個とスノーバー一個残置pent_081

11:10これで二人とも無事生還できましたpent_087
メデタシメデタシ

昨日の激シンドかった1P目がだいぶ新雪で埋まってきてるのがムカつく

11:42 アイゼン脱いでモレーンをBCへ出発
ギア満載なのでリュックが重い
で大明ヨレて転倒
実は一泊二日で結構カラダにキてます
アリエロのおっさんがリュック交換してくれました
大感謝染み入ります
チャンチャラ大好き(ウソ!)

モレーン歩きしながら
何度も何度も敗退した岩壁を振り返るのがセイシュンの定番
泣きはせんかったけど笑う気にもならんかった

途中で構造土Frost heave発見!pent_100
ペルーで初めて
んなもん見つけんンでもえーんですけどね

13:06 BCに到着
疲れたーーーー!

疲れたけど装備の天日乾しpent_111

バイルの刃はまん丸っす!pent_118

オヤツ昼飯作ってもらって即昼寝

晩飯にはアダルトS水が
「タイメーさん、なんかメデタイことあったらこれ食ってください」
って出発前に渡してくれたオニシのアルファ米赤飯を食いマシタpent_124
登攀成功んときって言わなかったアダルトの思慮深いお言葉
さすがアダルトって食いながら思い出しました
めっちゃ旨かった
二人共無傷で生きてるんだしメデタイとホント思う

コシネロさん
この赤飯がオカズだと誤解してまして
この日の晩飯はこの赤飯となんと!白米
Sマンは白米に残ってたごま塩振りかけて食ってたなー

爆眠!

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2005年6月22日 (水)

ハトゥンウーマ南壁登攀

6/22 ハトゥンウーマ南壁登攀

4:00起床 うー
「タイメーさん朝です」
「天気えーのー?」
実は2:00ごろオシッコで起きたときは曇り
なので今日はダメって思ってました
うーむ好天なら登りに行くしかない、ブツブツ(寒い)

オートミールの朝食pent_079
コシネロさん朝早くですんませんでした

4:53出発pent_083

GPS見ながら月夜の中モレーンを歩きます
実は結構シンドイ

6:59 取り付き下アイゼン装着地点着
昨日から気になってたのが
「7.7mmの激細いロープってタイブロックで登れるんやろか?」
(タイブロック:ロープにカラビナとセットで装着して上には自由に移動できて
下方にはカム効果で落ちないようになっている器具、小型軽量)

7:21登攀開始
1P目 前日セットした50m分の固定ロープの登攀
当然私から
危惧していた固定ロープでの登高
やはりタイブロックの効きが悪い、って言うか効いていない
思いっきり体重が掛かっていると下にはずれない
つまり止まっているんですが、
少しでも加重が抜けると
あっという間にストンと滑り落ちます
その状態ってのはほぼ確保されていない
「とっても危険な」ってことです

登ってる途中で必死にオツム回転させて
その問題のタイブロックのカラビナ差し込む穴に
もうひとつカラビナ(それもハーケンが4枚重りになってる)を通しました
これで一応効きがマシになった感じ
ヒーコラ言いながら1P目終了点まで到達
Sマンはプルージック(ロープに輪になったヒモを巻きつける方法)で登ってきましたpent_002

日本で売ってないロープなんぞ嬉しがって使うからコーなる!
ってぇー見本ですなー(分ってまんがな)

2P目 Sマンリード 55m
凹角とチムニー状から雪壁へ
かなりムズイpent_003
バイル使ったり両手使ったり
中間支点はエイリアン、スクリューハーケン、ハーケン
終了点はスノーバーとバイルシャフト

3P目 大明リード 55m
雪壁雪田一部氷
まあ単調 ただしラッセルがシンドイpent_080
中間支点は冗談みたいなエイリアン一個(効いてません)
この時点で装備のエイリアン4個すべてが凍り付いて作動不良に
(私って整備マジメで有名です、ハイ)
使ってないけど0.5と0.75サイズのキャメロットは全く問題なし
つまり今後二度と氷壁にはエイリアン持ってきません
終了点はバイルシャフト2本

4P目 Sマンリード 55m
雪壁 岩壁 
右の氷登ればえーものをわざわざ左の岩を登るpent_004
なのでかなりムズイ っていうかデリケート
支点はハーケン、スクリュー
終了点は穴を掘って下の層にある氷にスクリューハーケン2本とバイル

5P目 大明リード 55m
またしても雪壁pent_083
まあ上がサラサラの小型コンペイトウみたいな雪で
その下が岩だったり氷だったりして油断できないけど
ラッセルが厳しく(足場固めるのが難儀ぃー)
数歩毎にゼーハーゼーハー
終了点は側壁にハーケン2本

6P目 Sマンリード 30m
雪壁雪田一部氷
ラッセル pent_004
最後に凹角に大きく立ちふさがる垂壁があり
左側は薄い氷のカーテンとベルクラ
取り付きから双眼鏡でここのことは分かってはいたが
これは登れないと判断pent_084
右側の凹角に回りこむことにしてピッチを切る
中間支点スクリュー1本
終了点 スクリューハーケン2本

7P目 大明リード 15m
チムニー 氷
凹角左側が岩で右側が硬い氷のほぼ垂壁
狭くてバイルが振りにくい
中間支点スクリュー3本
最後の乗り越しでスクリューが無くなり
3本目にテンションを掛けてロープでおろしてもらう
pent_085すごく疲れた
高度の影響か垂直での登攀は極めて疲れる
心臓に酸素が回ってこない感じ
支点にテンションを掛けて休まないと動けない

交代してSマンがリード
3本目までトップロープで登攀
4本目のスクリューを設置したところで
Sマンもこのピッチ極めて疲れたと訴える
今日の登攀活動を終了する

確保している大明が右下に見える岩壁の基部のルーフ状(顕著なオーバーハング)
に目をつける
そこにテントがなんとか張れそうなので
Sマンをトップロープ状態で降ろしていき偵察してもらう

Sマンがそのルーフ状のテラスの整地をする
奥行きは1.5m 幅2。3m 高さ0.8mぐらい
天井は45度の傾斜で傾いている

17:00アライテントをムリヤリ建てるpent_013011
意地でもテント泊というのが今回のポリシー
体力の消耗を避けるほうが重さ700gの増加に勝るとの考えです
ハッキリ言うとひざ抱えてのビバークが嫌いなだけやけど・・・

テラスの奥側(山側)にギア類を押し込んだ
テント内はテントマットがやや重なる感じ
テント入り口は岩壁に向かって右側にある
pent_016入り口から入って奥で谷側にSマンが足をやや曲げて座り
pent_086 大明は頭を入り口体を山側にして寝た状態(頭つかえて体起こせない)
落ちるのが怖いので二人ともハーネスからシュリンゲを伸ばしカラビナでロープに連結した
テントの山側二箇所も気分で固定
大丈夫と思い込むのが肝要ってことで
服はアウターまで着たまま靴も履いたままハーネスもつけたまま
つまりマンマですな

テント場はSマン高度計で5385mGPSは入らない
取り付きが5100m弱程度なのでこの1日で300m程度登ったことになる
疲れてはいるが二人ともボロボロという訳ではない
pent_020水を作ってスープを飲んで
アルファ米おじやを食った

明日の水も作る必要があります
二人とも既に1回づつアクロバチックに体入れ替えてテント外に立ってオシッコしてます
足元はスッパリなのでそんなに遠くまでは放水は出来なかったりして・・・
「んー雪が枯渇してきたなー
Sマンお前のションベンは飲みたくないしなー」
と言いつつ徐々にテント本体の下にある雪に手を出していくしか
ってことで入り口付近(大明の頭の下)の床が沈下していくことに

天気はだんだんと崩れていって
最後は雷の鳴る雪模様
下界は真っ白ですpent_011
(んなのアリかよー?ここは鉄板で快晴のはずやろがー!
10ソル払ってるんやでー 金返せ!)

寝袋に包まって寝るっきゃないでしょ
(そんなに寒くなかった)
明日は明日の風が吹く〜(吹いてくれたら困るけどー)

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2005年6月21日 (火)

南壁試登

6/21 南壁試登

6:00「あーフリーオ〜frio、チャブイなー」pent_023
一面霜が降りています

パンケーキにホットチョコレートの朝食

7:15出発
携帯GPS持って軌跡を記録します
これは明日本番のとき
早朝道に迷う消耗を避けるためです

9:41見晴らし場所到着pent_037
まだどうするか迷ってます、はい

11:00問題の南壁タイメイダイレクト取り付きの前
私がバカなことにハーネスを忘れてきたのでSマンがまず試登
pent_061いつもの通り初っぱなは調子が出ないSマン
「無理っす!」

態度と気持ちが極めてデカイ大明
「ほなオレが登るで」
見上げると上部懸垂氷河が近くに見えます
厚かましい大明はもう
「この壁チョロイ」と思い始めてます
私、過小評価にかけては天才級
ハーネスを借りて大明がムリムリ登攀

13:09 ロープ伸ばして側壁の硬そうな岩にハーケン(ピトン)を打設pent_063
7.7mmロープ2本をFIX(上部に固定)して下降
50m登攀
つまり諦めて転進する為に登ったら
クソ根性で登れてしまったりして

ってことで1年もの願望妄想のラインを押し通すことにケッテー!
Sマン災難やのー

降りて伸ばしたロープを巨大スケールとして壁を試算pent_065
どうも12ピッチ(1ピッチが一回に登れる長さ、今回は40〜60mぐらい)で雪壁に抜けられそう
あとは懸垂氷河の隙間を登って待望の頂上に続く尾根に乗るだけ
めちゃシンドイだろうけどもなんとかなりそう

pent_066

明日は4:00に朝飯ってことに
「あ、天気悪かったら順延ね」

今日も夕方から天気ナナメですpent_067
いっそのこと永遠に天候不良なら安全かなーって
ちらっと思ったりしました、白状すると

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2005年6月20日 (月)

カンパ峠CanpaPassを超えて

6/20 二日目 カンパ峠CanpaPassを超えて

6:15起床
朝 アウサンガテが朝日に映えますixy_143

持参のコーヒーなんぞをYナリ君が点てますixy_145
今回は三つの店で挽いたマメつまり三種類買ってきてます
今日のお味は?
インスタントに負けてますなー

8:43Vamos!出発

たまーにある石ころでボルダー風してみたりして
石は噴出岩系でイマイチ脆いですなー
イシンカ谷が一番だって!

芝生を切り出して乾してますixy_184
これって燃料にしてる感じです(スコットランドのピートね)

いよいよ峠にさしかかり
5000mを超えますここって
トレッキングで5000mを超えるってのは結構キツイです
今日は行程が長いってことで
おっちゃん(アリエロのサトルニーニョさん)が担いできてくれたマカロニでの昼食
見晴らし最高!

峠の頂点から西を見ると
遂に!!
1年以上写真だけを睨み続けてきたあのハトゥンウーマがぁーーーー!ixy_263
でもなんかちゃうぞ雰囲気が…
雪というか氷というかが少ないっす…
双眼鏡で熟視、無言

本来なら峠から降りて南下したハンパJampaがキャンプ適地なんですが
「山から遠いのは嫌やし」ってことでティクラコーチャ湖Lagnas Ticllacocha近くで幕営ixy_272

ちょい下見に行ったりして
モレーンの岩イワが歩き難いったらあっりゃしない
1時間以上歩いてやっと目標の壁の正面へ
だいぶ無口になってきました(私でも)

モレーンの岩が気に食わんです
赤い片岩風、手でパラパラに割れます
ってことは目の前の岩壁も脆いってことになりはせんのか〜?

んー、ダメかもー
「Sマン、こりゃあかんデ
南壁タイメイダイレクトやめて西壁はドーダ?
まっすぐ登りゃダイレクトな新ルートだしー」

去年(2003年)3月「山と渓谷」4月号に掲載された
ハトゥンウーマ(そんときはピコトレスという名前)
山岳写真家中山秀幸さんの素晴らしい写真に魅せられたのがこの山旅の原点です
そのときすぐにこのライン(自称タイメイダイレクト)が見えてました
南壁中央を右上する凹角を使うMIXルート
登り始めと上部でもうひとつ左側にある凹角へトラバース気味に移行する部分が
核心だと考えていました

今見ると凹角にある筈の氷が一昨年の写真と違ってかなり少ないのです
ほかにも同じ写真からSマンが考えたルートが2本 
アダルトS水が考えたルートが2本あったのですが
現物を前にすると唯一やれそうなのがタイメイダイレクトだけに思えますixy_259t
可能性は極めて薄そうですが

「明日ギア持ってきて偵察しよーや
もっと近くで見たいし
1年恋焦がれたんだし触るだけでもやってみたいしね
ひょっとして1P登れたらFIXするってことで」

登り始めが激キツイ感じなのでまあダメ元ってことで
内心は西壁登攀へと大きく傾いてます

夕方から天気下り気味
ハトゥンウーマ上部は雲の中です

晩飯はお肉が終ったのでスパゲッテイトマトソースpent_003

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2005年6月19日 (日)

いよいよハトゥンウーマへ

619いよいよハトゥンウーマへ出発

6/19 朝4:28迎えに来てくれた1BOX荷物積み込みixy_017
なんでこんなに早い?ってかっていうとですねー
クスコにはお客を乗せる営業車は許可車でないと入れないんです
オコンガテOcongate(トレッキング開始地の隣町)のコレクティーボを
我々専用に雇ってもらってます
なので夜中こっそりって訳です(まるで夜逃げ)
真っ暗な国道をひたすら東へ
3人寝てました
未舗装道路になると自動的に起床(って頭打つんだもん)
延々となだらかな高原を走りますixy_026
道悪いー
8:33オコンガテでNet10kgのプロパンガスを購入(39ソーレス1365円)

9:44 ティンキTinqui着
ここが車の入れる最期の街
オコンガテ入山料一人10ソーレス
名簿に名前等書き込み
名簿見たら今日の入山者は数名
人気無ェーなー

マポチョ川の河原が馬への積み込み場所
うーー疲れたー 
運転手に160ソーレス(5600円)支払い
ixy_062馬5頭(1頭増量!)に荷物積み込み
スゲー量だ、こーやって見ると

10:49トレッキング開始
河原の急坂を越えると延々と続く草原というか牧草って言うか
所々ジャガイモ作った跡(と思う)があるけど
だんだんとそれも無くなってきてひたすら草原ixy_090
こんなのどこでも車で走れそうです
工事したとこの電柱がなーんにも無い草原に並んでいます
ってことは車が入れるってことみたい

パクチャンタPachantaに泊まるはずが
なぜか其の先のカラチャカCalachakaへ
14:51着
ホテルって書いてあるアドベ(土レンガ)の建物あるけど…
それだけ

遅い昼飯食って一休み
ここオコンガテトレッキングでは基本的に行動食にしません
一日の行動時間をやや短い目にして遅くとも14:00には着くようにするみたい
ヒマじゃのー

しかーし!
露天風呂あり
一人2ソーレスだけど入る!ixy_117

晩飯はスープと鶏肉(昨日買ったやつネ)ixy_133

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